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矯正治療について
矯正は、狭い口腔の、それも一部エリアにおける歯の配列具合を、ウンヌンする治療である。
しかし、それにより得られる数ミリ、1度2度といった差が、歯列のみならず顔まで含めた審美や機能の千里の逕庭を生むのだ。 |
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治療の実施にあたっては、患者さんごとに個別の対応が必要であり、診査診断を通じ、理解を深めなければならない事柄は多い。
よく質問を受ける項目は、以下のようなものである。
「歯はなぜ動くのだろう?」
ミクロのレベルでは、骨細胞内の酸素分圧にまで話をふらなければならないが、おおむねワイヤ−の外力により、軽微な炎症を歯の周りの骨組織に連続的に起こさせる事で動くと言って良いだろう。
炎症であるので、当然痛みを伴うが、あくまでも装置が働き始めるごく初期である。
治療期間のすべてにおいて痛みを伴うわけではない。
「治療の開始時期について」
個別の経済事情や動機が優先される事が多く、必ずしも理想的な治療チャンスが術患に用意されるわけではないが、概して成長期に受診すれば、成長を利用出来る分成人症例より有利になる事が多い。
すなわち、抜歯を回避出来るチャンスが多くなるなど、してあげられる事が多くなるのだ。
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ことに、成長期、顔面の非対称があるケ−スなど、そのまま成人になれば外科的対処しか顔面の歪みを治す方法はなくなってしまうが、これも適切な矯正治療で、案外解決したりする。
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成長期のお子さんの、アゴの非対称にはよく遭遇するが、本人はもちろん、ご両親にも意外に病識をもたれないもののようである。
早期治療が有効な場合が多く、拙文の中に、いささかでも情報をつかんで欲しいと思う。
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| 【あたしのジョ−】 |
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「治療期間」
症状、治療法、治療開始時期により、かなりの差が出る。
あまり複雑でないケ−スなど、むしろ永久歯列になってからの方が、ワイヤ−の装着期間は少なくて済んだりするが、これとてワイヤ−撤去後の保定という問題もある。
早く済めばよい、という単純なものではないのだ。
一般的には、永久歯列からの本格矯正は2〜3年であるが、小学校1〜2年よりの受診者なら12歳の永久歯列完成期以降にゴ−ルを定めるのが普通なので、ざっと6〜7年以上は矯正歯科に通わねばならない。
もっとも、実際のワイヤ−なりなんなりの装置装着期間はせいぜい2年くらいの事が多く、それ以外の期間は定期診査と称する様子見である。
また、成長により、増悪するタイプの反対咬合などは、成長が完全にとまる20歳くらいまで、なんらかの治療的対応が必要だったり、あらかじめ外科を視野に入れた治療プランを立てねばならない事もある。
「抜歯と非抜歯の問題」
結論から言えば、人種的に東洋人、ことに日本人における矯正治療は、抜歯は高頻度にならざるを得ない。
抜歯・非抜歯は、顔つき、ことに口元の審美的仕上げが可能か、最後に生える12歳臼歯が、無理なくいい位置をしめうるか、術後の安定性はどうかなどの戦略的思考の上で決定されるものである。
一概に、非抜歯矯正だからグレ−ドが高いと言えるものではない。
非抜歯で矯正を受けたとて、ひよっとこみたいな顔にされて誰が喜ぶと言うのだろう。
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「実際の矯正治療のすすめ方」
まず、“診査”だが、これから症例のイメ−ジを作るステ−ジが始まる。
写真や模型、レントゲン、PCも駆使して(あるいは駆使されて)、なるたけ客観的なデ−タ−を集める。
ついで、“診断”というステ−ジになる。
得られた診査結果から、そもそも治療を実施するか、もし実施となればどういう治療目標を立てるか、治療方法はどうするかなど、最終的な互いの感情移入がなされる。
いよいよ“治療開始”ともなれば、ワイヤ−が装着されるわけであり、メカニクスの働きで確かに歯並びはどんどんよくなっていく。
表側からの装置だろうと裏側からだろうと、ブレ−スが銀色だろうと透明だろうと、ちゃんと治る事が肝心なのだ。
尚、アメリカでは白人患者さんの過半数は、表側のテクニックかつ銀色のブレ−スを使用しているとの統計がある。
最後が“ワイヤ−撤去、保定”である。
ワイヤ−はなくなるが、これも重要なステ−ジである。
ヒトは治療の為に生きているわけではないし、患者さんの身にしてみれば出来ればここらでグットバイしたいというのも、無理からぬところがある。
ただし、治療の全期間を通じて、あるいはワイヤ−が撤去された後も、例えば目にみえない機能という、大きなトラブルの、積み残しがある場合がある。
一般には馴染みが無い言葉で恐縮だが、ヒトの顔とそのまわりの形態には、目に見えない呼吸とか、嚥下、姿勢といった機能があり、それらの不全と歯列の形態不全は裏腹の関係にある。
従って、歯並びが治ったあとも、これらの不具合が不安定要因になったりするので、ある程度の期間、観察とフォロ−は必要である。
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| 11ages/♀、ゼンソク、鼻アレルギ−あり |
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なんとか治った、といいたいところだが、
まだブレ−スが装着されているのには理由がある |
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成人/♀成長期の気道障害にもとずく習癖性口呼吸あり。
(多分にそれが原因の不正咬合である) |
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一応、フィニッシュ。
“歯列上”のトラブルは改善したが、
口呼吸の習癖はなかなかとれない。 |
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1年後、案の定(口呼吸のため)chin contorolが失われて、
開咬状態となってしまった。 |
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まだ咬み合わせは甘いが、わずか1ヶ月の呼吸訓練で、
ここまで改善する。(全く器具は使っていない) |
「矯正治療と審美歯科」
30年ほど前、矯正はお子様ランチの世界であった。
私は、小さい患者さんたちと精神年齢が近接している事もあり、診療は“ジ”でいけたが、今や、オフィスでは成人矯正の割合が激増している。
こうなると、こちらが精神上の成熟を装わねばならないというハンディのほか、治療上も一線を画す対応が必要である。
そもそも成人は、明確に社会的優位性を求めて来院するのであって、矯正プラスアルファという治療となる事は少なくない。
結論を言えば、審美修復が必須の仕上げとなる事が多く、歯並びの改善は、あくまでも治療の一部という事になる。
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| ファンキ−というか、パンクというか、インパクトは確かにある。(成人/♀) |
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