インプラントは物凄くよい治療だが、常に最良とは言えない。
まずイレバ、それがダメならインプラントというフィーリングで、治療を組み立てていくべきなのだ。
これは某インプラントの第一人者の方が、啓示のごとく、常に言っておられる事なのだが、なんか世の中に誤解が蔓延しているようである。
とはいえ、このイレバも、インプラントの向こうをはるのだから、それなりのものでなければならない。
今回はそのなかのテレスコープ義歯を紹介する。
上顎にバーアタッチメントとリーゲルシステムを応用したコーヌス内外冠式のテレスコープ義歯。これでも、根管治療や歯槽膿漏のコントロールからはじめて、完了に8ヶ月がかかってる。本症例代替案としてのインプラント応用の場合とくらべほぼ半分の予算ですんだ。当然、十分な満足が術患ともに得られた。
私のオフィスでは、主に上記コーヌスタイプと、このパーシャルミリング形式の2種類のテレスコープ義歯を採用している。これも完了にほぼ半年と、それなりの予算がかかっている。やはりインプラントよりは安上がりである。
左上のブリッジが取れてしまった。ムシ歯もひどいのだが、あっさり抜歯してインプラントにするのは惜しい。結局、歯はすべて残し、テレスコープ義歯で落としどころを考える事になった。
これで治療完了。この義歯は任意に着脱ができ、清掃、修理が可能である。もちろん術前のすべての歯は抜かないですんだ。さらにこの症例のインプラント仕様に比べ、費用も治療期間も数分の一ですんだ。
他院のインプラント (レントゲン向かって右下) がオシャカになった。。
向かって右下の白い歯の部分がくだんのインプラントだが、ピンセットでゆするとブラブラである。
結局、インプラントを取り除き、テレスコープシステムに改修することになった。
テレスコープ義歯装着時。その後、数年を経たメンテナンス時、ご本人から『大満足です、最初からイレバにすればよかった。』とのコメントをいただいた。
患者さんご本人がインプラント以外での修復をご希望。私のオフィスも、ここしばらくこういうケースが多い
例によって、もろもろ勘案してテレスコープ義歯で対応する事になった。リーゲルシステムを併用した内冠装着時。
上部構造物装着時。取り外し式なので清掃、修理等が簡単なほか、低廉な価格、もちろん十分な咀嚼、発音、審美性など、インプラント修復に優るとも劣らない。まさに温故知新である。
![]() ミッション2 テレスコープ義歯 |
![]() ミッション3 根管治療 |